ツィギーとジャクリーン・ケネディ
60年代は、米英2人の女性が、世界のファッションをリードします。
一人はジャクリーン・ケネディ大統領夫人(当時)、そしてもう一人は、イギリス人モデルのツィギーです。
ツィギーは、マリー・クワントが考案したミニスカートを着こなし、世界中でミニスカートブームを巻き起こしました。
更に小枝のように華奢な体つきさえトレンドになり、それまでの女性的スタイルの常識を覆し、細身のラインそのものを流行させました。
そしてアメリカでは、ジョン・F・ケネディ夫人であるジャクリーンが、世界的に影響力を持つファッションリーダーとして人気を呼びます。
フランスの名家の血筋である家族のもとで生まれ育ち、社交界では早くも注目を浴びていました。
ですから、ファッションにも精通していた部分は大きかったのですが、ファーストレディになった彼女をよりアイコニックにしたのは、デザイナーであるオレグ・カッシーニです。
同じくフランス系アメリカ人であったカッシーニは、大統領夫人であるジャクリーンのファーストレディファッションを全て引き受けました。
特にAラインのワンピース、ロング手袋、そして四角い形が特徴のピルボックス・ハットは、「ジャッキー・ルック」と呼ばれ、ジャクリーンの象徴的スタイルになりました。
大統領のケネディは1963年に暗殺されますが、ジャクリーンのスタイルは、その後も多くの人々に影響を残すことになります。