ヒッピー(Hippies)
60年代になると、ベトナム戦争が勃発し、それがアメリカ国民に大きな影を落とすことになりました。
それと同時に、反戦運動が高まり、また反戦意識を強く持った人々が、新たな生活を始めるようになります。
こういった流れで、ヒッピーたちが生まれました。
ヒッピーは、反戦を掲げると同時に「愛と平和」を唱え、更に自然への回帰を提唱します。
そしてそこで、彼ら独自のファッションセンスも生まれていくことになるのです。
自然への回帰を表現したそのファッションには、アジアやイスラム、古代アメリカ文明に影響を受けた「エスニック・ファッション」を取り入れ、また髪も伸ばし放題のスタイルが多くなります。
そのほか、ジーンズの新しいラインであるベルボトムが流行し、ヒッピーたちも好んでファッションに取り入れました。
更にヒッピーたちにとって大切だったのは、マリファナやLSDといった薬物で、そこで得る高揚感により、「精神解放」を目指しました。
ヒッピーは、そのベルボトムやエスニックテイストのファッションと同時に、薬物や独自の思想とセットで語られます。
ベトナム戦争が終わり、更に国が薬物の取り締まりを強化する70年代には、ヒッピー文化は衰退していきますが、そのファッションは世界的に大きな影響を残すことになりました。
現在では思想とは関係なく、エスニックファッションやベルボトムジーンズが愛され続けています。