グラマー再来とブラジリアンモデル
80年代は、グラマラスなモデルたちがモードを先導し、世界中でバブリーなファッションを目にすることになりました。
しかし、90年代になると、やせっぽちのモデルが頭角を現し、ファッションも「グランジ」「ウェイフ」といった、貧相なイメージが先行するスタイルが主流になりました。
まさに「180度の変化」です。
そして、ウェイフルックがピークを迎えた後、またグラマラスな時代に戻ってきます。
ウェイフとヘロインシックに終止符を打ったのは、ブラジル人モデルのジゼル・ブンチェンだと言われています。
1994年に地元ブラジルでモデルデビューし、1996年にNYに移住してから、国際的モデルとして本格的なキャリアをスタートさせました。
NYでは早くから注目を集め、ヴォーグ誌の「モデル・オブ・ザ・イヤー」にも選ばれました。
2000年になると同時にウェイフルックにピリオドを打ったジゼルは、ゴージャスなだけでなく、日焼けした小麦色の肌を世界的に流行させ、ランウェイモデルにもブロンズスキンを持った健康的イメージのモデルが多く登場することになりました。
また、ジゼルを後を追うように、ヘルシーなモデルたちがブラジルから多く現れ、アドリアナ・リマやイザベル・グーラートといった世界的モデルは、現在でも影響力を持っています。
ブラジリアンブームこそ、新しいスタイルを作る原動力になったのです。